From 2015, 2015年より、

マイナーなユーカリ達』は日本語のみでというか、英語にできないだけですが、ユーカリに関する栽培記録を掲載しています。

The English version is "Slow Life - Tidings of four seasons".
I am weak in English. For that reason I aim at something like picture book, that is represented by words of a little.

英語版としていますが、タイトル通り『四季の便り』として、日本語と英語の併記で四季折々のユーカリの姿を掲載しています。

Aromaphloia アロマフロイア』では、バラやアロマオイルなどユーカリ以外のものを掲載しています。

2011年9月17日土曜日

芳香蒸留水 - グロブルス

冷却部分を作り直して蒸留したグロブルスの芳香蒸留水ですが、

和紙にスプレーして香りをつけようとしたのですが、

揮発成分はスプレーと同時に飛んでしまいました。

蒸留出来たのは、揮発成分と、揮発しにくい成分の両極端の様な気がします。

もしかすると冷却コイルの中にはオイル分がかなり残っていたのでしょうか?


ネットで蒸留を調べていると、

蒸留というキーワードで引っ掛かってくるのは、蒸留以外に分留や精留という言葉が出てきます。

微妙にややこしいので、バクッとした私には説明しきれません。

ようするに、分離するという事で片づけてしまいますが、

今回分離志向で、1,8-シネオールというのがターゲットでしたので、冷却温度を25℃に設定していました。

と言うのは、1,8-シネオールは以下の通りで、

融点  1~2℃
液相  25℃
引火点 48~49℃
沸点  176~177℃

液体として都合の良い温度である25℃で冷却しました。

25℃と言うのは、おおよそ9リットル位の水を入れていましたが、

冷却部中央から上部の温度で、底のほうはもう少し低かったかも知れません。

それで揮発成分が結構抽出された様にも思えます。

アランビックなどの冷却温度は、通常32~36℃と言われますので、

10度位は低く冷却した結果です。

加熱部と冷却部1セットの単蒸留ですが、ある意味分留に近い事が出来た様な感触です。


アロマオイルの成分を調べると、

グロブルスだと1,8-シネオールが60~70%とか書いて有りますが、

あくまでもグロブルスのオイル成分で、

葉に含まれる、この揮発度の高い成分は1,8-シネオールなんでしょうか?

という疑問にぶち当たっています。

ただ液相25℃ですので、1,8-シネオールだとは思うのですが・・・

オイル分が見当たらないのはなぜ??

当初の簡易なものでもオイル分は確認できたのに、今回はなぜ・・・


加熱部の温度は、保温と弱の間ですので、水温的には引火点を超えているはずです。

引火点は、火の気を近づけると気化された1,8-シネオールが爆発出来る最小温度ですので、十分気化されているはずで、

融点まで冷やしていないので、固まってしまっているとは考えられず、

ドロドロでパイプの中に残留していたのでしょうかね?

最後にパイプの中を洗浄した時に出た物がオイルだったのしょうか?

パイプの中の残留物を回収する仕組みが必要な様です。


話は外れますが、

1,8-シネオールが50℃近くで引火するという事は、

真夏の直射日光で、葉っぱから多量の1,8-シネオールが蒸発しているという事で、

オーストラリアの山火事が爆発的に延焼していくのも理解できますし、

ユーカリの香りが、涼しい時期より夏場は希薄で有るのも理解できますよね。

2011年9月11日日曜日

自作蒸留器 - グロブルス

蒸留器の冷却部に問題有りという事で、銅管をコイル状にまいた冷却部を作っていましたが、

水漏れ部分の補強、

加熱部と冷却部のジョイントの作成、

洗浄も終わり、ついに完成しました。



冷却をもっと強力に行う必要があるようでしたら、

容器をもう少し上まで伸ばすことにして、

テストを兼ねて蒸留してみました。






樹形を整えるために、早々にカットしたいグロブルスがあり、

蒸留器の出来上がりを待って、カットしました。



今回は、茎は使用せず、

葉っぱのみです。


2リットルサイズの鍋に半分強ですので、

ガーゼで包んでも1リットル位にはなるはずです。


葉っぱをちぎっていると、

指先がオイル分でべたべたになっていました。



冷却部に水を注いで、

今回は1,8-シネオールの抽出がメインですので、

氷で水温調整。

IHの目盛りは保温と弱の間(私の覚書です)。

銅管が長いせいか1時間後に最初の1滴が出てきました。

さすがに短い管のほうからです。



1時間30分近く、

少々時間がかかりすぎですので、

50ccで終わり。











銅管に残ったものを回収するために、

IHの目盛りを強にして5分。



加熱部をかなり沸騰させ、

蒸気圧で排出させたもので、

濁りが見受けられます。


最後は1時間程、放置しておいて回収したものも、

30cc程排出されました。






回収容器は1,2,3と付番していますので、香りの違いも確認できます。

今までとはかなり違うで・・・

鼻を刺激する揮発油その物です。

きっとこれが1,8-シネオールなんでしょうね。

クリアな樟脳の香りをギュッと凝縮したような感じです。

前回のグロブルスとは天と地くらいの違いがあります。

アロマオイルで販売されているグロブルスは、

もっと柔らかい感じだったと思いますが、

蒸留直後のグロブルスは、

グロブルスの葉っぱを大量にちぎってビニール袋に入れて、

翌日、ビニール袋の香りを一気に嗅いだ様なものです。

と言っても、グロブルスの葉っぱを大量にちぎった人にしか分かりませんが、

私にとって、念願の刺激臭です。

グロブルスのオイルはダニ除けに効果があるとか、言われますが、

本当にダニもよって来ない様な感じがします。

最強の除菌剤でしょうか?


ケトルの温度が下がってから、冷却部の洗浄を行いましたが、

水道水が出る瞬間、クリアな樟脳の香りがしていました。

まだまだシネオールが抽出できそうです。


2リットルアランビックでしたら、

容器の半分、1リットルの水を入れて、

それの40%位を目安に蒸留するようですので、

400cc位は抽出できる様です。

2011年8月31日水曜日

自作蒸留器 - 冷却部 - 途中経過

自作蒸留器ですが、今までの冷却方法では揮発成分がまったく残りません。

と言う事で、冷却部を作りなおしています。

アランビックの冷却部やら酒造会社の蒸留器の冷却部を参考にしながら作成中です。

アランビックの冷却コイルは、直径の3倍位が何段有るかで計算すると、

家庭用のアランビックを写真で見る限り1メートル~2メートル位でしょうか?

酒造会社の冷却部のコイルは本数も多く、かなりの長さがある様ですごいの一言ですね。

こうなると、そこそこの長さが欲しくなりますが、

趣味の範囲と考えると、ばかでかいものは置き場に困りますし、

蒸留水が落ちてくるかどうか疑問があります。

まず、冷却部の銅管の太さですが、

同じ様なものをイメージするとエアコンのドレンパイプでしょうか?

冷却で発生した水滴が、パイプを通って戸外へ出される様子は、まるで蒸留器の様です。

エアコンのドレンパイプは、家庭用で13ミリとか14ミリらしいです。

かと言って、13ミリの銅管を手で曲げられるのかと言う疑問です。

手で曲げるには、価格的にピンからキリまでありますが、

一番安いスプリングベンダー(数百円)を利用して曲げるのを前提に調べると、12ミリ位が限界のようです。

スプリングベンダーとは、銅管を手で曲げても折れない様にする器具です。

手で曲げられる銅管は、なまし銅管と言って、それように処理されたものです。

ネットで通販されているなまし銅管を検索、

色々ヒットしますが、銅管そのものは安くても、結構配送料が高くついてしまうところもありますので、

配送料込みで検討する必要があります。

私の場合は、そこそこの長さが欲しかったので10メートル巻きをチョイス、

同時にスプリングベンダーが手に入る口径は9.52ミリでしたので、

このサイズで発注、3000円を超えましたので送料は無料でした。

朝発注して翌日到着、早速銅管をコイル状にしました。

もともとコイル状で送られてきますので、さらに小さな輪にするのは比較的に簡単ですが、

両端を真っすぐにしたり、出口をちょこっと曲げたりするには相当の力がいります。

まぁこれくらいで許したろで、妥協しないと完璧は無理です。

冷却部のコイル長は、6メートルと4メートルのダブルコイルです。

ダブルコイルにした理由は、

10ミリ程度の口径では加熱部に圧力がかかり、圧力鍋状態になるのを少しでも回避させるためです。

目的とするものは、揮発性の高い部分の採取ですので、

減圧して低温沸騰させたいところですが、まず無理ですので、

出来るだけ圧力が高くならないようにしただけです。

10リットルのポリの容器に銅管をとりつけていますが、

出口をふさいだ樹脂が10リットルの重みに耐えるかどうかまだ試験していませんし、

容器の高さも不十分ですし、銅管とケトルをとりつけるジョイントの作成中です。

でも、これだけのコイルを作っておけば、かなり大きな加熱部にも対応できそうな気がします。

何をする気なのか・・・・

帯に長し・・・

でしょうね。

2011年8月22日月曜日

グロブルスの仕立て方

グロブルスの仕立て方の1例です。





ユーカリ愛好会の会員のかたの、現状のグロブルスです。


成長が早く、ぐんぐん枝を伸ばしているようです。












こんな感じはいかがですか?


これでも結構枝を伸ばしますので、枝を切っています。

切った枝はひもで縛って玄関などにぶら下げておくと、

しばらくはいい香りがします。


その後は香りが変わりますので、私は生ごみとして捨てています。


茶色は幹で、真直ぐ伸ばした、仕立て後の位置です。


青色はひもで、3本支柱が立っているので、

それを利用して誘引してはどうかです。

幹は徐々にですが太くなってきますので、

幹にがっちり縛り込んでしまうとそこだけ太れませんので、

余裕を持たせるため少し余裕のある輪を作ってから、

ひもを支柱に縛りつけてください。

ひもがずれ落ちてくるようでしたら、支柱とひもをビニールテープなどで止めて置くと、良いかと思います。


赤い線は、グロブルスを切る位置ですが、

上部の枝は、枝別れしているところから2対程葉を残してカットすると、

そこから新芽が出てきますので、また2対程葉を残してカットすると、

1本の枝が2本になり、さらに4本になり、次は8本になります。

ただ、新芽が伸びたらすぐにカットしてしまうと、なかなか幹が太れませんので、

切ったら玄関にぶら下げられる位の長さになってからカットすると、

香りも楽しめるので、一石二鳥です。

2011年8月21日日曜日

芳香蒸留水 - ニコリー

学名:Eucalyptus nicholii(ユーカリ・ニコリー)
英名:Narrow leaf  black peppermint

ニコリーの剪定をしたところ、結構な量の葉がありましたので、蒸留してみました。

カットしている時から、シャープなミントの香りがしていましたし、

英名をナローリーフブラックペパーミントと言いますが、

ペパーミントと名前が付く位なので期待値は90%位でした。






鍋が2Lサイズですので、

結構な量です。






蒸留を開始してすぐに、癖の無いシャープなミントの香りが部屋に充満し、

芳香蒸留水の期待値は100%にアップです。

溜まってきた蒸留水を見る限り、ぎらぎらしたものが見受けられませんでしたので、

どうも芳香蒸留水のみの様です。

蒸留を開始して20分位で、シャープなミントの香りがしなくなりましたので、

蒸留を終了しました。

今回は濡れタオルで散々冷やしたせいか、楽勝の100cc。

器材をかたずけて、芳香蒸留水の香りを確認すると、

ЖФ※≒★§Й・・・・・・

あのシャープなミントの香りはいずこへ・・・

20分間もミントの香りに包まれていたからか?・・・

ミントのミの字も感じられず。

エ~~~

???

ミントの香りがあれだけしていましたので、加熱部は問題ない様ですが、

冷却部に問題がありそうですね。

前回のグロブルスの時は、オイル分を確認していますので、

今の冷却部でもオイルまでは何とかなりそうですが、

揮発性の強い成分はまったくに近いほど精製出来ない様です。

今回の学習:

ユーカリを精製すると、揮発成分、オイル成分、オイル以外の成分に分かれる様です。

冷却が十分でない場合は、オイル以外の成分が抽出される様なので、

冷却部の見直しが必要です。

課題:

銅管をコイル状にまいて、冷却時間を長くするしか手が無い様な感じです。

冷却時間を長くするには、銅管の口径は? 銅管の長さは?

2011年7月13日水曜日

芳香蒸留水 ‐ グロブルス

前回掲載しましたグロブルスの芳香蒸留水の香りを、

オイル分をこぼしてしまったショックで書き忘れてしまいましたが、

あらためて掲載しておきます。




今回少量ながら芳香蒸留水は残っていますので、

ペットのトイレ用の除菌スプレーにしました。






グロブルスの香りの件ですが、

グロブルスを育てているかたなら良くわかるのですが、

グロブルスを切ってすぐの香りは、ミントと言えば良いのか、樟脳の香りが強いのですが、

時間(1~2週間?)が経つにつれて、なんと言ってよいのか分からない香りに変化しますよね。

このなんと表現したらよいのか分からない香りの方の成分が抽出されるようです。

あえて表現するとしたら、無水エタノールの臭いをもう少し強くした様な感じとでも言えるのでしょうか?

強引かな??

香りと言うよりも、臭いと言ったほうが適切な様な気がします。

しばらく引き出しの中で熟成してみます。

2011年7月10日日曜日

自作蒸留器 - グロブルス

蒸留器のテストで危険な個所、不具合のある場所を何点か発見していましたので、

改善してぶっつけ本番です。

グロブルスを少々カットしましたので、2リットルの鍋に1杯分ありました。







葉・茎を荒っぽくカットして、ケトルに入る程度にガーゼで小分けして蒸留開始です。












水でしぼったタオルをパイレックスに被せて、


水滴が出来やすい様にしてあります。


蒸気が順調に出だすと、タオルが熱くなるのが早く、


タオルの取り換え頻度が多くなります。





蒸留中は、グロブルスのきつい香りが部屋に充満、

換気しないと気分が悪くなりそうな感じです。




2リットルのケトルで、ケトルの底には茶こしを置いて、

葉っぱがケトルの底に直接当たらない様にしてあります。



水700ccを入れて、

150ccを目標に蒸留していました。





加熱温度は、保温と弱の間位でしたので、やたら時間がかかり、50cc位で中断しました。

蒸留水受け皿のケーキ型を見ると、オイル分の光るものが見えます。

蒸留水をケーキ型からパイレックスに移して、

パイレックスの水滴も無駄にしないために、

パイレックスを斜めにしてなじましていました。

もったいないお化けが出て、もっとパイレックスの水滴も蒸留水でかき集めよ・・・

ぎりぎりに挑戦、

なんでそんなことに挑戦したのでしょうね?

蒸留水の一部が床に・・・

ЖФ※≒★§Й・・・

オイル分をこぼしてしまった様です・・・


今回の反省点、

ケトルに入れる水量は、ケトルに入れた茶こしが少し水から出る位に調整する。

ヒーターの温度は弱にして、もう少し蒸気の量を増やす。

何より大事なことは、

欲張らず、水滴の回収は程々にすることです。

2011年7月7日木曜日

ユーカリに水滴

写真はユーカリ・ニテンスです。


カンカン照りで、通り雨があった訳で無く、

水をまいた訳でも無く、

水滴が溜まる要因は特にありません。


水滴があるあたりは、

幹も幼く、枝も幼い部分で、さらに葉っぱもありますので、

幹と枝そして葉の維管束が不完全な結合状態にあると考えられます。




吸い上げられた水分が、結合が不完全な部分から漏れたのでしょう。




ニテンスは、葉っぱが大きいので、吸い上げる力も強いのでしょうね。






学名:Eucalyptus nitens(ユーカリ・ニテンス)
英名:Shining gum

2011年7月3日日曜日

幹による水分の供給

根っこで水分を吸収して、葉っぱで消費するのですが、根っこは葉っぱにどうやって水分を送るのでしょうね?


木の幹を輪切りにすると、水分の通り道と、養分の通り道に別れています。

幹の中にある水分の通り道の細胞は、

細胞の上下が結合し、各細胞の上下の細胞壁が無くなり、管状になります。

この時点で既に細胞は死滅していて、細胞管の中を毛細管現象によって水分を上部へ送っています。


毛細管現象とは、例えばタオルの一辺を水に浸けると、タオルの繊維の隙間を伝って水が上昇するようなものです。

タオルの水はどこまで上がってくるでしょうね?

限度がありますよね。

植物も毛細管現象だけでは大きくなるユーカリに水分を供給することはできません。


ガラス製のスボイドをイメージしてください。

ガラスの部分だけでは、毛細管現象で少し水が持ち上げられるだけですよね。

端っこに付けられているゴムの部分をつまむ事で水がより吸い込まれます。

ゴムの部分に吸い込む力が働いたためです。

このゴムに相当するのが、葉っぱです。

葉っぱが光合成などによって、水分が減少することで吸い上げようとする力が働きます。

葉っぱがたくさんあるほうが、スボイドのゴムの部分が大きいということです。

いくらスボイドのゴムが大きいと言っも、スボイドが3メートルもあると、洒落にならない程の力がいりますよね。


やはり枝張りも良く、葉っぱの付きが良いのが、まんべんなく水分を吸い上げることが出来るのでベストですね。

逆に言えば、上部に葉っぱが無い幹や枝は、毛細管現象で水分が供給できない場合、枯れるという事を意味します。

2011年7月2日土曜日

葉っぱの水分消費

葉っぱと水分

葉っぱは水分をどうするのでしょうね?

どうするという訳ではなく、一つは、受け身の形ではありますが、

太陽の熱や風によって、葉っぱから水分が蒸発していきます。

エコと言う事で、ゴーヤなどの植物で日よけをされているご家庭も多いかと思います。

水分蒸発や日陰が出来ることによって、室温が2~3度ほど下がるようなことを聞いたりします。

この夏、節電に積極的に取り組まれるかたが多いと思いますが、一役買いそうですね。

暑いさなか人間が汗をかいて体温を調整するように、植物も温度調整しているのでしょうか?


もう一つは、植物自身が消費するのですが、

小学校で習ったのかどうか定かではありませんが、植物は光合成をするんですよね。

光、二酸化炭素、水で、

何を作るかって・・・

ぶどう糖らしいのですが、ぶどう糖のままでは保存できないので澱粉にするらしいです。

人間の臓器の様ですね。

二酸化炭素=CO2、水=H2O
光合成によって、C6H12O6の糖分になり、余った酸素が放出されます。


葉っぱにとって水は、

太陽や風によって奪われた水分の補給、

光合成によって消費された水分の補給、

無くてはならない物です。


少なくなった水分は、『根っこが水分を吸い上げる仕組み』で書きました様に、葉の細胞、つまり鍋の中の高野豆腐が少し乾燥することによって、水分を吸い込もうとする力が働いて、葉脈、葉っぱにある血管に相当するものから水分を吸収します。

2011年6月26日日曜日

根っこが水分を吸い上げる仕組み

何故、用土を乾燥させてから水やりする必要があるのか、

水分を吸い上げる仕組みがわかると理解しやすいと思いますので掲載します。


根っこが水分を吸収する仕組みです。

人間の様な口がある訳では無いのに、なぜ水分を吸い込むのでしょうね?

そのためには、根っこの1つの細胞を理解する必要があます。


例えば台所で、

フタがきちっと閉まる鍋で煮物をしたと思ってください。

火をきってしばらく置いておくと、煮物が少し冷めて、フタが開かなくなった事がありませんか?

お吸い物の椀のフタが開かなくなった事はありませんか?

吸い込む力が働いて開かなくなってしまいますよね。


もう一つの要素として、例えば高野豆腐、

良くだしを吸っておいしくなりますよね。

鍋の中に、良くだしを吸った高野豆腐がぎっしりと詰まっいるのを想像してください。

冷めてくるとフタはまず開かないでしょう。


これが根っこの1つの細胞で、水分や酸素を吸い込もうとする力です。


細胞ですので、鍋には無数の細かい穴が空いています。

また、鍋は細胞本体を守る役目を持っています。


高野豆腐が乾燥することによって、水分を吸収しますが、

高野豆腐が十分に水分を含んでいると、新しい水分を与えても、高野豆腐は水分を吸収できません。


乾燥によって、

水分の少なくなった細胞が水分を吸収し、

隣り合った乾燥した細胞が、水分を含んだ細胞から水分をもらうことの繰り返し、

まるでバケツリレーの様に、細胞から細胞へ水分が送られいきます。

2011年6月21日火曜日

ユーカリの植替え

ユーカリの植え替えです。

使用したのは、シルバープリンセスで25センチ位の苗です。

3.5号のボットから7号の素焼き鉢へ植え替えしました。

通常は、5、7、10と順に大きくしていきますが、今回はブログ掲載のため、大きいサイズです。

いきなり大きくすると、水分管理に気を使います。


では順を追って、



植え替えすると多かれ少なかれ苗はダメージを受けますので、

前日の夕方に水やりして、十分水分補給させておいてください。



鉢底ネットをして、

底石を3センチほど敷き詰めます。

もう少し多くても構いません。

鉢底が乾燥しやすいようにしてあげてください。

底石は軽石系を使用しています。



用土は、ビートモスなど保水力の強い培養土は避けて、

観葉植物の土などパサパサ系の用土、赤玉中粒、鹿沼土中粒、バーライトを

1対1対1対1の比率でブレンドします。

これにゼオライトを少々、

蠣殻消石灰を少々加えます。

よく混ぜて1週間寝かせてから使用します。


ブレンドした用土を鉢に入れて、

苗をポットごと入れて用土の深さを調整してください。

どれくらいの深さに調整するかというと、

ボットの用土表面位まで土を入れたと仮定して、

鉢に水が溜められる深さ位置にします。



苗をポットから取り出し、

崩さない様に鉢の中心に置きます。



幹が傾いている場合は、

この段階で調整してあげてください。



鉢に用土を入れたら、

適当な棒で用土を何度も突き刺してください。

その際、ユーカリの根っこを切らない様に、

鉢に沿って棒を突き刺していくとやりやすいです。



用土が程ほど絞まったら、

用土を足して、仕上げです。



乾燥した用土はこの様な色です。

記憶しておきましょう。

水やりの時、表面がこうなったら、水やりの時期です。


底から水が出るまで、散水してあげてください。

植え替えそのものは完了です。




このあとは支柱を立てて誘引するのですが、

独自の誘引具を使用しています。

実用化まで8カ月位かかっています。




この誘引具は、

針がねとクリッブで、

写真の形状に細工するだけです。


名付けて『おさじいクリップ』

注)大阪の爺さんが作ったクリップなので、それを短くしただけです。




取付方法も写真の通りです。


3本支柱を立てて、支柱は上部で縛ってあります。



これならベリニアナでも葉傷みしません。

結構重宝しています。

販売はしていませんので、

ご自由にお作りください。

ただし、販売目的での製作はご遠慮ください。







学名:Eucalyptus caesia ssp. magna(ユーカリ・カエシア・マグナ)
英名:Silver Princess / Gungurru

2011年6月19日日曜日

ユーカリの水やり

水やりって何?

やらないと枯れるから。

そうですね、葉に締める水分の割合は、重量の80%~90%を締めている様です。
水分の10%が失われただけで枯れる植物もあるらしいです。

じゃ~それだけ?

肥料を溶かして、鉢の中にしみ込ませる。

それ以外には?

・・・?


鉢の中に溜まった二酸化炭素や老廃物を洗い流し、新鮮な空気を送り込むという大事な役目があります。

植物の葉は、光合成によって水と二酸化炭素を吸収して炭水化物を作り、余った酸素を出しますが、

根っこは光合成をしませんので、酸素を吸収して二酸化炭素を出します。

ようするに根っこも生きているので、人がシャワーを浴びたりするように、植物の根っこに溜まった老廃物を流してあげてくださいという事です。


水やりはどのようにすれば良いのかな?

植物が元気な時期は、土の表面が乾いたら、鉢の底から流れですまでたっぷりあげる。

冬場など生育が緩やかな時期は、土の表面が乾いてから2~3日後に、鉢の底から流れだすまでたっぷりあげる。

季節によって水をすぐにやるか、2~3日後にやるかの違いで、鉢の底から流れですまでたっぷりあげるのは同じです。


土の表面が乾いてからあげるという事は、軽い乾燥状態にすることによって、根っこの成長を促すという目的があります。


水やり三年とか言いますが、難しく考えず、土の表面が乾いたら、鉢の底から流れだすまでたっぷりあげるということです。


(参考)
踏み込んだ話は、マイナーなユーカリ達に掲載しています。

2011年6月18日土曜日

ユーカリの葉っぱが落ちる

水もちゃんとやっているのに葉っぱが落ちるんです。

いくら水をやっても葉っぱが落ちるんですよ。

葉が枯れて落ちるわけでもなく、緑色した葉っぱが落ちるんですよ。

というかたは、水のやりすぎを疑ってみるのも1つの手段です。

写真は、
学名:Eucalyptus websteriana(ユーカリ・ウエブステリアーナ)
英名:Webster's mallee,Heart-leaved mallee
和名:ハートリーフユーカリ




乾燥を好むユーカリで、


水分過多になると、


根元に近い方から、葉っぱを落としてきます。








梅雨の時期で仕方がないのですが、ここしばらくの雨で、


根元に近い方の葉っぱは落ちてしまいました。

上の写真と比べると、根っこに近い方の葉っぱが無くなっているのが、良く分かります。

ひどくなると、先端数枚しか残っていないと言う状態になります。

昨年秋にその様な状態になり、吹いてきた新芽を生かし、中心にあった茎をカットしてありますが、また葉っぱを落としだしました。





こんな時は、雨のあたりにくい軒下などに移してあげてください。

用土の表面が、乾燥した時点で水やりするようにしてみてください。

ユーカリの水切れの兆候で書いていますが、葉っぱがしなっとなったら用土が乾燥しすぎですので、

丁度良い水やりのタイミングを探ってみてください。


落葉には、水やりだけでなく、病気の場合もありますので、色々試してみる1つの手段でしかありません。

ユーカリの水切れの兆候

水分が無くなってくると、植物はしおれだして、水をくださいとサインを出しきます。

ユーカリも一植物ですので、サインは同じです。






まずは葉っぱがしおれだします。


特に若葉がしおれだします。









次に、





新芽の辺りがお辞儀してきます。


こうなると、至急水をあげてください。










品種によっては、水切れに弱いものがありますので要注意ですが、流通品種は結構水切れ耐性があります。

水切れのサインは、一般的な植物と同じで、しおれの症状です。


上段
学名:Eucalyptus leucoxylon ssp. pruinosa(ユーカリ・ ルコキシロン・プルイノサ)
英名:Inland blue gum

下段
学名:Eucalyptus delegatensis ssp. tasmaniensis(ユーカリ・ デレガテンシス・タスマニエンシス)
英名:Blue leaf, White top, Gum-topped stringybark

2011年6月12日日曜日

ユーカリが枯れてしまったかな?

気が付くと植木鉢がからから

やってしもたかな~ ?

ユーカリが枯れてしまったかな?

たまにやってしまいますよね。

私の場合は今年に入って2本目です。

今回の例は、
学名:Eucalyptus cinerea
英名:Silver Dollar gum
丸葉ユーカリとして流通しているシネレアという品種です。



樹高は1メートル弱


枯れを発見したタイミングでは、

数日前までは、葉っぱもそこそこ茂っているユーカリでした。









他のユーカリとは別の場所に置いてあり、
少々日陰ですので、水やりが他のユーカリとは少しタイミングがずれていました。


気が付いた時は、すべての葉っぱがからから


やってしまった・・・


状態です。


状態の確認と整理を兼ねて細い枝から順にカット





何を確認するかと言うと、



茎や枝の近くに緑の部分が残っている葉っぱが無いか

をチェックしています。






この状態のものがあると締めたもので、






高確率で新芽が出てきます。


枯れたと思っても、こういう葉っぱが残っているもは切らずに、様子見です。











次に、


ユーカリは山火事で焼失するケースが多く、根元にリグノーチューバーという栄養溜まりのこぶを持っているものが多い様です。


山火事で上部が焼けても、リグノーチューバーから再生してきますので、水切れの場合もこの辺りから復活してくるケースが多い様です。


新芽の様なものが出る気配、今までに無かったプチッとしたおできの様なものがあれば、それは新芽が出てくる兆候かも知れません。



もう一つ、


Y字型右上に伸びている幹は、葉っぱに緑色の部分が残っている幹で、


いたるところで新芽が出ています。




Y字型左上に伸びている幹は、枯れた枝しか無い幹ですが、

生きている幹の近くでは、新芽を出してきます。




太い幹に関しては、細いものと比べると保水力が強いので、すべての葉っぱが枯れているとしても、

いくらかは枯れたまま残して、 様子を見てください。



養生時の水やりですが、

枯れた葉っぱや枝の切り落としで、水の蒸発がスローになります。

土が濡れたままでは根ぐされする可能性がありますので、

軒下などで管理してあげる方が良い様です。

土の表面が良く乾いてから、水やりしてください。
水切れした時と同じ位まで乾かすと、再起不能ですよ。


日差しは、
品種によって、夏場の日差しが強いところでは、新芽が日焼けして枯れてしまう事もありますので、

夏場は半日陰で養生する方が良い様です。


いつまで養生すると良いのか?

水切れした季節にもよりますが、

私の場合、

冬場は暖かくなる時期まで養生、

(播種の最適温度が25度位ですので、新芽が出やすくなるのがその辺りとみて)


冬場以外は1ヶ月で私の根気が失せます。

鉢をひっくり返して、根っこが生きているか確認します。

根っこに白い生長点が残っていると生きていますので、

生長点を切らない様に、そっと鉢に戻してあげましょう。

2011年6月6日月曜日

自作蒸留器 - テスト1

自作蒸留器をテストしてみました。

ユーカリでやるには自信が無いと言うか、失敗したら葉っぱが勿体ないので、


我が家になっているミントでテストしてみました。


ミントの量はご覧の通り、2.4リットルの鍋に軽く一杯という状態です。


きっといい香りの芳香蒸留水が出来るだろうなと、妄想していました。









ケトルに入る大きさに、ミントをガーゼでくるんで、準備完了です。















水1リットルを入れて、蒸留を開始しました。


アツ~

パイレックスに水滴がつきだすと、パイレックスは素手で触れるような熱さではありません。

熱源がガスではありませんので、単なる水滴と勘違いして素手で触ってしまいました。

歳行くと勘違いが多くなります。

緊急対応に頭がついて行きません。

まるで一休さん(マンガ)のポクポク音状態が続き

チ~ンと言う音も聞こえず

手元にあったのが、ミントを包んだ残りのガーゼ

急いでガーゼを水で湿らせ

パイレックスを冷やしていますが、これでは追いつきません。

そんな事でバタバタしているあいだに、

パイレックスとケーキ型の間に少し隙間を作ってありますが、

少しの隙間では蒸気が逆流してきました。

あちらこちらから蒸気が上がっています。

ケーキ型の下に水滴が付きだし、机にぽたぽたと落ちてくる始末。

年寄りはここで開き直れると言うのを再認識しました。


もぉえーわ。

蒸留を中断しましたので、出来上がった蒸留水は少量です。


蒸留水は香りが薄く、やり方に間違いがあったと思われます。

初めてですので、こんなものなんでしょうか・・・


振り返ると、葉っぱをちぎっている時が、一番良い香りがしていた様です。


【今回良かったと思う点】

蒸留を見て楽しめる。

ケトルの水量が確認しやすい。

加熱部と冷却部を分離することによって、溜まった蒸留水が再沸騰していません。

アルミホイルのパイプは少し蒸気漏れはするものの、洗浄しなくても良いので、片づけが楽でした。

道具類は広口なので、あとの洗浄が楽にできます。


【今回の反省点】

パイレックスを冷やすのにガーゼではいくら代えてもすぐに乾いてしまいますので、タオルで冷やすほうが良い様です。

パイレックスとケーキ型の間は、箸置きなどを入れて、隙間を大きくする必要があります。

水の量が多く、香りが薄くなったのかも知れません。


【改善が必要な危険な個所】

ケーキ型がポールプランタースタンドにきっちり入る様にしないと、パイレックスが落下する危険性があります。


【怪我をしないためには必要なグッズ】

キッチングローブオーブン用 両手分

2011年6月5日日曜日

自作蒸留器 - 自作品

西洋の昔の蒸留器に近い形で組み立ててみました。

用意したものは、


ケトル

注ぎ口の付け根がやかんの下部についている物は、蒸気の出が悪い様な気がしますので、

笛吹きケトルの様にやかん上部に、注ぎ口の付け根がある様な形状のものがベストだと思います。

卓上IHクッキングヒーターを使用して、蒸留する予定ですので、IH対応のステンレス製2.2リットル、

洗浄を考慮して、広口タイプを用意しました。

購入価格は980円





パイレックス

やかんを2つつなげても良いのではないかと前回の記事で書いていますが、

やはり、目で見て楽しみたいと言う事で、耐熱ガラス容器にしました。

パイレックスには色々な大きさのものがありますが、お店にあった一番大きなもので、NEWクリアパック 1.45リットルタイプを用意しました。

これなら、中の洗浄も楽です。

購入価格は688円







この中にパイレックスを入れて、水で冷やそうと思っています。

IH対応のステンレス製2.4リットル

購入価格は780円











総額 2,448円

加熱部と冷却部の接続は、アルミホイルで済まそうと思っています。

使用後の洗浄が不要になります。


紙で覆ってある部分ですが、実際に使用する時はサランラップで覆います。




和様折衷の組み合わせは、

ケトルとパイレックスはそのまま使用します。


エンゼルケーキ焼型

パイレックスがこの上に乗る様な形になって、蒸留水をエンゼル型に溜めます。

テフロンセレクト加工  18センチ

本当はステンレス製が欲しかったのですが、行ったお店にこれしかありませんでした。

購入価格は1,180円








ポールプランタースタンド

エンゼルケーキ型を置く台になります。

購入価格は105円














総額 2,953円

加熱部から冷却部へは、アルミホイルで蒸気を送ります。

冷却部の下に置いてあるフラットスタンドベースは、

100均にポールプランタースタンドを買いに行った時に、

ポールプランタースタンドの横に置いてありましたので、

ついつい買ってしまいました。

しずくが落ちるかどうか分かりませんが、これは余計なものです。




自作のポイントして、

水蒸気蒸留器は、一般的に加熱して蒸気にする部分と、冷却して液体に戻す部分の2つのパーツから成り立っています。

加熱部と冷却部を一体にすると冷却部が温められ、冷却効果が落ちますので、

加熱部と冷却部を分離して、冷却部が温められ溶液が再沸騰しない様にした点です。


最悪やかん2つで出来そうですので、皆さんもトライしてみてください。


重要事項

水蒸気蒸留には、ハイドロ蒸留とスチーム蒸留の2つの方法がありますが、スチーム蒸留(蒸す)は皮・幹・チップなどに向いた蒸留法で、ハイドロ蒸留(煮る)はバラの花弁・厚さの無い植物・貴重な植物に向いた蒸留法です。

自分で育てた、切りたての新鮮な素材を使っての蒸留で、蒸気の通りが悪いので、今回はハイドロ蒸留法に限定しています。